2022年もそろそろ締めくくり。今回は、オタクな「しなロケ」スタッフが、今年のドラマにおける品川ロケを振り返りました。

大発見！「silent」と「アトムの童」の関係

スタッフα：今年もやっぱり、「大森ベルポート」でのロケが目立ちましたね。

スタッフβ：そうだね。1-3月期では「ケイ×ヤク」「ミステリと言う勿れ」「ドクターホワイト」、4-6月期では、「ナンバMG5」「悪女（わる）」「パンドラの果実」「マイファミリー」。やはり、事件絡みが多かった。

• コラム『「ミステリと言う勿れ」の菅田将暉なら、どう解明？ロケ地が同じだった「ケイ×ヤク」の爆破事件。』
• コラム『品川ロケで急展開！？「ドクターホワイト」の謎。新医療ドラマとしてシリーズ化にも期待！』

α：他の常連ロケ地としては、東品川海上公園ですね。

β：まずキムタク主演ドラマ「未来への10カウント」8話に出てきた。ボクシング部の高3生・伊庭海斗（高橋海人さん）が、一人はぐれた大阪弁の1年生・西条桃介（村上虹郎さん）を元気づけようと話をした場所だね。あと、玉森裕太主演ドラマ「NICE FLIGHT!」では、中村アンさんがここでめっちゃ魅力的な演技をしていたよ。

• コラム『憎めないキャラ全開！玉森裕太ドラマが心地いい。 「NICE FLIGHT!」ロケ地、あの橋と公園は品川区。』

スタッフ丙： Netflix映画「桜のような僕の恋人」にも出てきたぞ。

• コラム『中島健人と一緒に泣いた、「桜のような僕の恋人」。忘れがたいあのシーンは、品川区でのロケだった！』

α：おお、突然の登場、長老スタッフの丙さん！甲乙丙の丙さん。

丙：そう。不動産契約でも甲と乙までしか出てこない、希少な丙よ。ところで、隠れ常連ロケ地「一龍屋台村＠屋形船むつみ丸」も忘れてはならんぞ。

β：もちろん。「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」4話と「silent」1話に出てきました。ストーリーがまだsilentな世界に入る前、戸川湊斗（鈴鹿央士さん）が高校の同級生に佐倉想（目黒蓮さん）の消息を尋ねていた居酒屋ですね。

丙：ふん、まだまだオタク修行が足らんな。もう1本あるぞ。「アトムの童」4話だ。最初のCM前、提供クレジットのバック映像よ。あれは普通、以降に出てくる場面を短く入れていくよな。あの時、後に出てこなかった映像が一つだけあったのだ。

α：えーっ、それは大発見！どんなシーンでしたか？

丙：富永海（岸井ゆきのさん）が、銀行員時代に先輩だった井出大（馬場徹さん）と2人で会食、大が海に「何がなんでも今のうちにSAGASに恩を売っておきたいやつ（がいる）」と警告すると、支店長（皆川猿時さん）の顔が挿入される、そんな映像だった。なにかの事情で使われなかった幻のシーンが、一龍屋台村で撮影されていたのだ。見る限り、客席も「silent」と同じだった。

β：これ、ネット上でも見当たらない激レア情報。さすがは丙さん。

α：パラビの配信で見れば、クレジットの文字もナレーションもないのでばっちり確認できそう。

ご近所だった山崎努邸とディーン・フジオカ邸

β：「アトムの童」では、自分も最終話でオタク発見しましたよ。SAGASの大株主（山崎努さん）を自宅に迎えにいくため、菅生隼人（松下洸平さん）がタクシーを下りて歩いたT字路、八ツ山エリアの閑静住宅街でした。

これって、「パンドラの果実」4話で小比類巻（ディーン・フジオカさん）が娘の手を引いて自宅に帰った場所のすぐ近くでしょ。坂をほんの50メートルほど上ったところ。ほら。

• コラム『ディーン・フジオカさんの自宅って、ここなの！？そう思っちゃう「パンドラの果実」ロケ地、八ツ山。』

α：2人がご近所だったなんて。

丙：まさに、努くんとディーンくんのオタク発見だな、ぬほほほほっ。

時を超えてオタクの神髄

丙：最後に究極のオタクsearchを披露しよう。NHK・BSプレミアムドラマ「八日目の蝉」が11月から放送されている。最初にNHK総合で2010年に放送された名作だ。その2話に南品川の旧交番が出てきた。他人の赤子を連れ去った野々宮希和子（檀れいさん）が、その子を抱いて自首しかけた交番。「神奈川警察署西小田原交番」と表示されていたが、南品川だと見てすぐに分かった。しかし、交番側から希和子を撮ったショットでは、背後に一段高くなったササの藪が生い茂り、とても品川には見えない。

α：その方向だけ、別の場所でロケしたのでしょうか？

丙：私も最初はそう思ったが、もしや10年前はあんな風だったのかとも思い、ストリートビューを調べると2009年12月の画像があった。

β：あっ、これをクルクルやると品川橋の植え込みが出てきますね。これがササの藪に見えたわけですか。

丙：そう。恐るべし、品川のロケ地力！大都会なのに、小田原に見えてしまう。

α：でも、究極のオタクsearchというほどでもないような･･･

丙：ところで、ここは改修を経て、今年3月に「南品川櫻河岸 まちなか観光案内所」となったぞ。旧東海道に90年以上も前に造られた外観のテイストはそのまま残しつつ、内部に観光パンフレットを置き、スタッフが常駐して近隣の建物や水辺の観光、品川宿についての情報を提供している。

α：じゃあ、旧東海道を歩きたい時は、まずここに飛び込んだらいいわけですね。

丙：そう。赤ちゃんを抱いていても大丈夫だ。

構成：キタロー

品川ウォーキングライター・キタロー
台本業 （テレビ・ラジオ、映像、ショーなど台本ならなんでも）
ギャグ系を中心に雑誌ライター歴もそれなりに長い
得意技は「オタク search」

イラスト：Ｔ_T

＃ロケ地　＃撮影　＃サイレント　＃ケイ×ヤク　＃ミステリと言う勿れ　＃ドクターホワイト　＃ナンバMG5　＃悪女（わる）　＃パンドラの果実　＃マイファミリー　＃未来への10カウント　#NICE FLIGHT!　＃桜のような僕の恋人　＃アトムの童　#八日目の蝉　＃旧交番　＃ロケ　#品川　#今日