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東京ラブストーリーの、あのセリフもそうだった!品川ロケで生まれた名言、珍言、迷言。

2021.03.05

COLUMN

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さあさ、お立ち会い。今回は品川区でロケされたドラマのセリフ特集と来た。まずは、誰しも外せないと考える一作から。「東京ラブストーリー」(1991年フジテレビ系列)では、30年前、白金桟道橋(しろかねさんどうばし) で、ドラマ史上に残る名ゼリフが連発されたのであります。

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「やってらんないなんて時もある。どんなに元気な歌聴いても、バラードに聞こえる夜もある」と落ち込む赤名リカ(鈴木保奈美演)。元気づける言葉が見つからないカンチこと永尾完治(織田裕二演)に対し、「僕は君が好きだ。 ラブじゃなくていい、ライクでいいからさ。嘘でもいい、それでファイト出るからさ」とリカはリクエストするのであります。釣られたカンチは言ってしまう。

完治「好きだ」
リカ「どのくらい?」
完治「(手を1メートルほど広げ)このぐらい」
リカ「そんなもん」
完治「(5メートルほど駆けて)こおーーのくらい!・・・好きだ」
リカ「(微笑みながら)嘘つきぃーっ!」
カンチがにやけていると・・・
リカ「ねえ、セックスしよう」
まんまとリカの掌に乗せられたカンチなのでありました。
(2018.11.26 のコラムでも紹介)

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なお、最後の締めの言葉は、2020年版東京ラブストーリーにも引き継がれ、石橋静河さんのセリフになっています。ただし、「・・・しよう」ではなく、「・・・ しよっか」ではありますが。

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あきれる珍言は東品川海上公園で

次なるドラマは、高収入のアラフォー男子3人が独身生活を満喫する「東京独身男子」(2019年テレビ朝日系列)。主人公の石橋太郎(高橋一生演)は元カノに未練たらたら。独身仲間の妹・三好かずな(仲里依紗演)は、そのことを知りながらも「彼女になりたい」と立候補。そんなある日、太郎は東品川海上公園で「おれと付き合う?」と上から目線で交際を申し込みます。そして、急にどうして? と尋ねられると、病気の時に看病してくれたことを引き合いに出しながら太郎ワールドで語り始めるのでした。

太郎「いつも俺のこと考えてくれて。ずっとそばにいてくれて。誰よりも俺のことを分かってくれる。俺にとって、ぶっちぎりの、、、2番」
かずな「えっ、2番?」
太郎「ごめん。嘘はつけない。今はまだ。でも、ぶっちぎりの、、、オンリーワンの、、、2番」
その言葉に、かずなはただ目をぱちくりさせるばかりだったのでした。

(2019.12.25 のコラム後半でも紹介)

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同じ公園で撮影された「グランメゾン東京」(2019年TBS系列)でも、身勝手男子のセリフが目立ちました。料理人の尾花夏樹(木村拓哉演)は、同じく料理人・早見倫子(鈴木京香演)に対し、出会ったばかりのパリで「俺が、必ずあんたに(ミシュランの)星を取らせてやるよ」と豪語して一緒に帰国。空港でいきなり30万円を借りた上、東品川海上公園で倫子に「あしたの朝、なに食べたい?」と質問。あとはこちらも、尾花ワールドが全開。

尾花「金ないから、暫く泊めてくんない?お礼においしいご飯を作るから」
早見「あのね、おばちゃんだからって、ばかにしないでよ!知らない男を泊める女がどこにいるのよ」
尾花「知らない男?おれたち同じ店やるパートナーでしょ」
尾花は自分でウンとうなずき、すたすたと先に行ってしまうのでした。
(2019.12.25 のコラム前半でも紹介)

迷言には迷言で返す?

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最後は、「結婚できない男」(2006年、フジテレビ系列)から。建築家・桑野信介(阿部寛演)と医師・早坂夏美(夏川結衣演)はアラフォーの独身で、惹かれあうもいつも皮肉の言いあいとなり、なかなか素直になれません。その最終話、舞台は御成橋(2021.01.20 のコラム後半でも紹介)北詰でした。ばったり出会った2人の手には、それぞれレジ袋が。夏美がロールキャベツを作るつもりだと言うと、信介は「ふん、またか」とすげない態度。「いいでしょ、好きなんだから」と夏美は信介とは別方向の自宅へ。信介が呼び止めます。

信介「圧力鍋、あります?」
夏美「今ないんです。古いの捨てちゃって」
信介「僕んちにありますよ。ロールキャベツなら 10 分で出来る」
夏美「もしかして、うちに来いって言ってますか?」

信介「あなたがどうしてもとおっしゃるなら」
夏美「どうしてもなんて言いません。でも、あなたがどうしてもって言うなら、行ってもいいです」
信介「じゃあ、来てください。どうしても」

そして、夏美は信介の自宅がある方向へ。
信介「あの、あんまり塩辛くしないように」
夏美「分かったわ」
信介「前に食べた限りじゃあ、どうも。あれじゃあ結婚できないなあ」
夏美「あなたには言われたくありません」
と、2人は笑いながら御成橋を渡っていきます。これまで家庭に縁のなかった彼らの行く末を暗示するかのごとく、ここでBGMは昭和のホームドラマ風になるのでした。

これにて一巻の終わり。

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品川ウォーキングライター・キタロー
台本業 (テレビ・ラジオ、映像、ショーなど台本ならなんでも)
ギャグ系を中心に雑誌ライター歴もそれなりに
得意技は「オタク search」

イラスト:T_T

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