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2022:03:07:17:01:50

「ミステリと言う勿れ」の菅田将暉なら、どう解明?ロケ地が同じだった「ケイ×ヤク」の爆破事件。

2022.03.07

COLUMN

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2022年初クールは、2本の連ドラが注目を集めています。フジテレビ月9「ミステリと言う勿れ」と日テレ系「ケイ×ヤク-あぶない相棒-」。前者はTBS系の「DCU」とトップ視聴率バトルをし、後者はあっと驚くストーリー展開に世を騒然とさせ、深夜枠だけに「最初から見ておけばよかった」と嘆きの声を巻き起こしているドラマです。

ついに崩れた不発神話
カレーを作ることだけが趣味の大学生・久能整は、ぼうっとしているように見えるのに、ずば抜けた記憶力と観察眼を持ち、無関係と思える話をする中で難事件の謎を次々と解いていく。菅田将暉さんのキャラと演技力に引きつけられ、毎週、あっという間に1時間が過ぎる・・・

そんな「ミステリと言う勿れ」第4話は、2件の爆弾予告事件からスタートしました。品川区にある32階建の建物と、架空都市・大隣市にある18階建の建物に爆弾が仕掛けられたという設定で、なぜか大隣市の建物として品川区にある大森ベルポートのアトリウムが使われたのでした。結局、爆弾はそこに入るテナントの「クイーン」という宝石店で発見、事なきを得ましたが、久能整は犯人から送られて来た暗号を組み合わせると「Yの悲劇」となることから、作者エラリー・クイーンの「クイーン」だと解明します。

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さて、ロケ地となった大森ベルポート。全部で五つある建物の外観や玄関は、頻繁にドラマの撮影に使われていますが、今回は巨大な吹き抜け空間であるアトリウムが現場。ここでのロケは事件もの、それも爆弾絡みが多いのです。記憶に新しいところでは、映画「サイレント・トーキョー」(2020年公開)で、いたずらではないことを示すための小破裂と、本気度を示すための光と音だけのフェイク爆発が起きました(2020.12.23のコラムで紹介)。昨年・秋クールのフジテレビ系ドラマ「アバランチ」では、爆発は起きたものの屋上でした。今回の「ミステリと言う勿れ」でも〝アトリウムでは爆発しない神話〟が続いていると思っていたのですが、実は「ケイ×ヤク」で30年前に本格爆発していたのでした。

複雑な関係にのめり込む

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「ケイ×ヤク」は、若い公安部捜査官・国下一狼(鈴木伸之さん)と指定暴力団の若頭・英獅郎(犬飼貴丈さん)が協力してある人を探していく、ちょっと危ない話。警察とヤクザのコラボで「ケイ×ヤク」というわけですが、その第1話に30年前の事件が出てきます。幼かった一狼は誕生日に両親と出かけ、カフェで一休み。しかし、席を離れて風船をもらって戻ろうとすると、手を振る両親がすぐ後ろで起きた爆破事件に巻き込まれて死んでしまいます。そのシーンのロケ地がアトリウムで、3話以降もフラッシュバックとして何度も出てくるのです。

一狼には中莉音(栗山千明さん)という敬愛する先輩捜査官がいたのですが、彼女がある日失踪。殺される映像も出てきて、警察は死亡と断定、上司の公安部長(徳井義実さん)からも関わるなと言われてしまいます。その莉音を獅郎も探していることが明らかに。同じ施設で育った姉のような存在で、彼女を探し出すためにヤクザに身を投じ、そっちの線からアプローチしていたのでした。利害が一致した一狼と獅郎は「ケイ×ヤク」関係に。でも、公式サイトの相関図を見ると、そこに「恋人×契約」と書かれているのです。2人は原作のようにBLを装うようになるのでしょうか?

「サイレント・トーキョー」と同じ波多野貴文監督が演出を務めるこのドラマ、とにかく謎だらけ。失踪前の莉音は、一狼が両親を失ったあの爆破事件をなぜか調べていた。総理大臣を含めた4人の政治家にも近づいていた。爆破事件の犯人として30年前に捕まり死刑囚となっている男は、莉音と獅郎が施設時代にお世話になった人だった。だが別に真犯人がいるっぽい。上司の公安部長は闇の世界と手を組んでいる疑いも。さらには、獅郎と総理大臣がなんとBLな関係であり、その総理の息子が爆破事件や莉音失踪にも関わっていそうで・・・毎週、「えーっ!」の連続で、謎は深まっていくばかりなのです。

ネット上でも先が読めない展開に大盛り上がり。4話で大きな展開があったものの、恐らく3月まで繰り返し出続けるであろう大森ベルポート爆破事件の真相は、もう予想不可能。こうなったら、「ミステリと言う勿れ」の整に解明してもらいたい。いっそのこと「ミステリと言う勿れ」×「ケイ×ヤク」にしちゃおうよ、とまで思ってしまう今日この頃なのであります。

毎回、なにも手がかりがなさそうなところから解決の糸口を見つける「ミステリと言う勿れ」。整自身の謎まで解明されるのかという点も興味津々。一方、緊張感溢れるシリアスな本編後に、一狼と獅郎のおちゃめなやりとりが見られる「おまけ」映像も大評判の「ケイ×ヤク」。大森ベルポートつながりのこの2本から、目が離せません。

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品川ウォーキングライター・キタロー
台本業 (テレビ・ラジオ、映像、ショーなど台本ならなんでも)
ギャグ系を中心に雑誌ライター歴もそれなりに
得意技は「オタク search」

イラスト:T_T

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