「シッコウ‼️」で織田裕二が封鎖しなかった「山本橋」は夏の暑さを吹き飛ばす爽やかスポットだった｜コラム

2023:08:10:10:28:02

「シッコウ‼️」で織田裕二が封鎖しなかった「山本橋」は夏の暑さを吹き飛ばす爽やかスポットだった

2023.08.10

COLUMN

暑さを吹き飛ばすような、爽快で楽しいドラマが観たい！そんな気分にぴったりなのが2023年7月4日にスタートした「シッコウ!!～犬と私と執行官～」（テレビ朝日系、以下シッコウ!!）。強制執行によって財産、金品、不動産などの差し押さえや没収を行う「執行官」の姿を通して、新しい人生を歩み始める人の背中を押してくれる、明るい気持ちになれるドラマです。人気女優・伊藤沙莉さんのゴールデン帯初主演ドラマ、そして織田裕二さんテレ朝ドラマ初出演作品とあって、放送を楽しみにしていた人も多く、「こんな織田裕二が見られるなんて」「二人のバディが楽しみ」という“実況中継”もネット上で盛り上がりました。

夏のドラマに清涼感をもたらしてくれるのが、水辺のシーン。実は、「シッコウ!!」の水辺シーンにしなロケは協力しています。早速第1回に登場したのが、大崎駅と五反田駅からほど近い、目黒川にかかる山本橋です。今回のコラムではそのロケ秘話と、山本橋の魅力について、たっぷり紹介します。

川沿いに遊歩道も完備。目黒川を眺めるためについ立ち止まりたくなる場所

山本橋が登場したのは第1話。格安物件を見に来た吉野ひかり（伊藤さん）が、裁判所の執行官である小原樹（織田さん）と出会った直後のこと。ひかりに“不審者”扱いされて落ち込んだ小原は、執行官室の事務員である栗橋（中島健人さん）に電話をかけ、慰めてもらおうとします。そのシーンで小原が佇んでいたのが、この山本橋の上なのです。

橋の欄干中央は丸いアーチ上に膨らみ、彩りある花壇があしらわれたこの橋。花壇の前には人が腰かけられるオブジェもあり、ただ渡るだけではもったいない気持ちになります。天気の良い日はつい足を留めて休憩したくなる場所です。傷ついた小原も、ここで川の流れを眺めながら気持ちを切り替えたかったのでしょうか。

このシーンが撮影されたのは2月某日。ロケの調整を行ったしなロケ取材班も現場に立ち会いました。実はこの橋の横は「五反田ふれあい水辺広場」として整備されていて、川沿いに沿って幅のある遊歩道が続いていて、機材や待機場所が十分に取れるスポット。織田裕二さんが登場する前から、最適な映像を撮るために何度も試行錯誤を繰り広げているスタッフの姿が印象的でした。

そこに、代名詞とも言える「緑のコート」をまとった織田裕二さんが登場！　まぶしい笑顔とその存在感に、一気に現場が華やぎ、そして引き締まります。歩行者もそのオーラにすぐに織田さんだと気づき、遠くから見守っているようでした。凍えるような寒さの中でも織田さんはスタッフ一人一人に気さくに話かけるなど、和やかなムードを作ってくれます。もともと織田さんのファンだったしなロケ取材班も、その姿を見てますます好きになってしまいました。

何カット、何テイクも重ねて2時間ほどで撮影が終了。7月4日の放送を見ると、“やまもとばし”のロゴもしっかり映っていました！ドラマではほんの数分のシーンですが、スタッフや出演者の並々ならぬ努力によって作られているのだと感心しました。そして、クレジットには「しなロケ（品川区フィルムコミッション）」の文字を発見！　感激です。

ドラマ「シッコウ!!」の実際の撮影シーン

春は桜、冬はイルミネーション。年齢を問わない憩いの空間

放送終了後、改めて山本橋を訪れました。この日の東京は35度を超える猛暑日。五反田駅から日陰を探してなんとか歩いてやってきたものの、橋の周辺についた途端、さーっと風が吹き、一気に涼しさを感じます。これが水辺の魅力なんですね。ふと見ると遊歩道沿いで休憩している人も。山本橋のすぐ脇には「大崎光の滝公園」という小さな公園もあり、大きな噴水がより一層の清涼感を醸し出していました。

夏場でも意外と涼しい山本橋と五反田ふれあい広場周辺が、より一層魅力を増すのが春と冬。春には遊歩道沿いの桜が一気に咲き乱れます。かつてこのコラムでも紹介した目黒川お花見クルーズの通り道でもあり、名物の「川面に浮かぶ花びら」も堪能できます。また、冬にはイルミネーションが灯り（http://www.minna-no-illumi.com）、幻想的な光景に。季節を問わず、楽しめる場所なのです。

橋のたもとで涼んでいたら、ふと電車の音がしたので顔上げると、成田エクスプレスの姿が。さらに、遠くに重なるように、東急池上線の車両も通過していきます。さまざまな車両が見られるスポットでもあるのです。大人も子どもも楽しめて、季節を感じられる山本橋。これからもさまざまなドラマに登場するのかもしれません。