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2023:01:24:13:37:10

silent、恋つづ、キスマイPV......人気作品の聖地「屋台村」に初潜入!

2023.01.24

COLUMN

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湊斗くんが訪れた「昭和レトロ」な居酒屋はここだった

2022年10月に放送され、大好評のうちに終了した「silent」(フジテレビ系)。主なロケ地となった世田谷区周辺の聖地巡りをする人が多い中、隠された聖地が品川区にもあることをご存知でしょうか。実はその場所、これまでも数多くの人気作品に登場しながら、メディアではほとんど紹介されてこなかった「幻の聖地」なのです。今回はお忙しいところ、しなロケのために特別に取材に応じてくれました!

聖地の名前は、京急線北品川駅から徒歩5分、運河沿いにある「一龍屋台村」。名前から想像できるように、いくつもの屋台が一堂に会した居酒屋です。もし道に迷っても、近くの人に「ゴジラのお店」と聞けばすぐに教えてくれるはず。店頭には立派なゴジラの石像が2体、まるでお客さんを出迎えるように立っています。

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この店のすぐ脇にある「八ツ山橋」は、ゴジラの初上陸地点「[パートII ] 品川歴史館が推定!これがシン・ゴジラの足跡だ!『ついに全貌が明らかに』」。その縁で、知人からプレゼントされた石像を店頭に飾っているそう。

「一龍屋台村」東京都品川区東品川1丁目1−11。
火〜日曜日の17〜21時。月曜定休(撮影時など、臨時休業の場合あり)

引き戸をくぐると、赤ちょうちんに照らされた店内の様子に息を飲みます。壁際にある暖簾のかかった屋台、素朴な赤茶色の木製テーブルやそこに並べられたバケツ型のイス。昭和を知る人はもちろん、まだ10代や20代の人でも、つい「懐かしい!」と口にしたくなるような光景です。

「silent」では、早速1話に登場しています。学生時代のシーンから一転、社会人になった戸川湊斗(鈴鹿央士さん)が同級生たちと仕事帰りに飲みに行くシーンです。撮影に使われたのは、店内に入ってすぐ、手前から1つ目のテーブルです。ただこのシーン、湊斗が正面に座る同級生と2人で話しているカットはこの場所で、4人で飲んでいる様子が分かるカットはその隣、手前から2つ目のテーブルで撮影している模様……。湊斗くんファンは、どうぞ現地で違いを見比べてみてください。

サイレントで使われたテーブル(手前から1つ目)の画像
サイレントで使われたテーブル(手前から2つ目)の画像

キスマイファンには「おなじみの場所」

昭和レトロな雰囲気が好まれるのか、これまでに一龍屋台村が登場したドラマは数知れません。「あまりにも数が多くて、作品名を全て覚えていないかも」と店長は笑って教えてくれます。店長いわく、初めて取り上げられたのは2014年に放送された西島秀俊さん主演の「MOZU」(TBSテレビ系、WOWOW)だったとか。

また、Kis-My-Ft2(キスマイフットツー)の派生ユニット・舞祭組が2015年にリリースしたシングル『やっちゃった!!』のPVの撮影にも伝われており、訪れるキスマイファンが今も絶えないといいます。

入口とは逆方向の外につながるドアを開けると、そこに広がるのはまるで京都の川床のようなテラス席。ここは佐藤健さん、上白石萌音さん主演の「恋はつづくよどこまでも」の飲み会シーンにも登場しています。テラスのシーンにはスカイツリーが合成されていましたが、実は品川区で撮影されていたんですね。ドラマには店内でも撮影されています。

230116-6.jpg たまたま一度ドラマのロケを引き受けたのをきっかけに、スタッフ間の口コミで広がって次々に一龍屋台村へのロケ撮影依頼が舞い込むようになったのだとか。「この店でなければ、このシーンは撮れない」と強くリクエストをする監督もいるそう。

撮影しやすい「広さ」もポイントの一つ。もともとは釣具店とその駐車場だったという店舗は、中もテラスもかなりのスペースがあります。店内で撮影する際はテラスに、テラスで撮影する際は店内に機材を置くこともでき、大人数が動いても邪魔にならないほどのゆとりです。

「一龍屋台村」の店内。撮影依頼は直接店舗へお問い合わせください

エキストラを再来店させた「牛すじの煮込み」

雰囲気の素晴らしさはもちろん、料理のおいしさにも定評があります。現在稼働している複数の屋台から、季節やその日の仕入れ状況に合わせて提供される料理はどれもボリュームたっぷり。一品料理は580円からで、一人客には半分の量で提供することも可能。「厚揚げ焼き」(税込み580円)、「ホッケ開き焼き」(税込み1000円)など、思わずビールが進んでしまうメニューばかり。一番人気は「牛すじ煮込み」(税込み880円)。

品川駅・芝浦エリアにある東京都中央卸売市場(食肉市場)直送の牛すじは、刻みショウガがピリッと効いた風味とコリコリした食感が病みつきになる逸品。旨みが染み込んだコンニャクと交互に食べると、箸が止まらなくなります。ドラマファンだけではなく、品川駅周辺で働く人々もよく訪れるというこのお店。「ドラマのエキストラだった人が『おいしかったからまた来ました』と顔を出してくれることも」(店長)。

「牛すじ煮込み」(税込み880円)
季節や仕入れによって異なるメニューは、いつ訪れても飽きることがありません。「何を注文したいいのか悩む」という人には、コース料理(4人前から受付。2000円〜)もあります
ライターKのおすすめ「ポテトサラダ」(580円)。ほどよい酸味となめらかな甘さは、ぜひ注文して体感してほしいところ

お腹いっぱい食べて店舗を後にし、帰りは徒歩10分強の品川駅まで歩いて行くことに。屋形船の係留を眺めながら北品川橋を渡り、右手に高層ビルの夜景、左手に御殿山の豊かな緑を望みながら、踏切で赤い電車が通り過ぎるのを待ちます。新しさと懐かしさが入り混じった、品川らしい魅力が詰まったの帰り道。一人でも、仲間たちとでも、何度でも訪れたくなる場所です。

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ライターK
女性誌やウェブで飲食店、話題のスポットを取材するライター。 会社員時代の職場が品川区にあり、品川に対する土地勘と思い入れがある。

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