「ボス恋」のビルは品川区にあった

新幹線の停車駅で、高層オフィスビルも多い品川駅。品川区にあるんでしょ？と思いきや、実は港区にある駅なんです。なんとも不思議な話ですが、山手線にはこのように駅名と区がズレている駅がほかにもあります。それは目黒駅。目黒という名がつくものの、住所は品川区上大崎です。駅の名付けに関するトリビアはいろいろとあるようですが、それはさておき。今回は目黒駅周辺で、あの人気ドラマにも登場したスポットを紹介します。

2021年1月に放送されたTBS系ドラマ「オー！マイ・ボス！恋は別冊で」。このドラマの舞台となる出版社の外観とエントランスとして使われたのが、目黒駅から徒歩2、3分の場所にある「新目黒東急ビル」。入り口前に植えられたグリーンや高級ホテルのような重厚感のある外観が、いかにもおしゃれな出版社のビルという印象。でも、実際はさまざまな企業がテナントとして入っているオフィスビルなんです。

ドラマではあえて映さなかったようですが、エントランスの真横にはスターバックスコーヒーがあり、エントランス前のベンチでコーヒーを楽しむ人の姿も見かけます。ほとんど駅前ともいえる場所なのに、オフィス街でも繁華街でもなく、落ち着いて過ごせるエリア。それが目黒駅の特徴なのかも。

ドラマは冬の設定なので、エントランス前にはイルミネーションもありました。今はもう季節が変わってしまいましたが、まだまだドラマの余韻を楽しむことはできます。2話序盤でイルミネーションを背景に会話するヒロインの上白石萌音さんと間宮祥太朗さんの元に、バイクに乗った玉森裕太さんがやってくるシーンがあるのですが、玉森さんがバイクを停めたガードレールはもちろん今もまだそこに。玉森さんがどこにいたのか、ドラマの場面を思い出しながら探してみるのもいいですね。

ところで、ボス恋の3話には、北品川の「かいじゅう公園」も登場しています。（【ボス恋】潤之介（玉森裕太）が子犬に扮した公園を発見！"ずぶ濡れの子犬"がうずくまっていた場所は...）何かと品川区に縁のあったドラマのようです。

キムタクが警備していたあの高架下

ボス恋のオフィスビルとは駅を挟んで反対側に5分ほど歩くと、首都高にぶつかります。その高架下で撮影されたのが、木村拓哉さんがボディーガード役を熱演したテレビ朝日系のドラマ「BG〜身辺警護人〜」。ボディーガードをやめて工事現場で交通誘導をしていた木村さんが、石田ゆり子さん扮する政府の要人の車にストップをかけるという重要なシーンでした。

このシーンは車道を使って撮影されたようで、同じ場所を探して…というのはなかなか難しいかも。でも高速脇にはまるで迷宮に紛れ込んだような不思議な路地もあって、東京の、しかも都心ともいえる場所にこんな場所が隠されていたのかと、きっと驚くはず。しなロケのサイトにもたくさん写真をあげているので、ぜひチェックしてみてください。

首都高目黒線高架下１

Hey! Say! JUMP山田くんが駆け降りた、あの坂

ところで、実は目黒駅周辺ではあのジャニーズ事務所所属のタレントさんのドラマも撮影されているんです。それは、2016年秋にフジテレビ系で放送された「カインとアベル」。Hey! Say! JUMPの山田涼介さんの月9初主演として話題になったドラマです。

「カインとアベル」は、桐谷健太さん演じる優秀な兄に劣等感を持つ弟役の山田さんが、兄の恋人との三角関係や親との関係と通して成長していく物語。韓国ドラマのリメイクとあって、予想もつかない展開の面白さはもちろん、山田さんのフレッシュな演技も光っていました。

ドラマに登場するのは「池田山公園」脇の坂道。木村拓哉さんのドラマで使われた場所から10分ほど歩いた場所にあります。この坂道が登場するのは、第一話の序盤。朝食を終えてから自転車で出勤するシーンです。堅苦しい家族と離れて、坂道を開放感いっぱいで下る山田さんの後ろ姿に、なんとも微笑ましい気持ちに。

ここは「山」と着くだけあって少し高い位置にあるのですが、ものすごく急坂というわけでもないので、歩いてもラクラク上れる感じです。「カインとアベル」のこのシーンにちなんで、新目黒東急ビル、首都高高架下、池田山公園を自転車でめぐって見ても面白いかもしれません。

目黒駅周辺：大崎地区の地図・ロケ地一覧はこちら

＃品川　＃ロケ地　＃目黒駅　＃オーマイボス　＃玉森裕太　＃菜々緒　＃上白石萌音　＃ボス恋　＃子供の森公園　＃かいじゅう公園　＃BG　＃木村拓哉　＃斎藤工　＃カインとアベル　＃山田涼介　＃桐谷健太　＃今日

ライターK
女性誌やウェブで飲食店、話題のスポットを取材するライター。会社員時代の職場が品川区にあり、品川に対する土地勘と思い入れがある。

イラスト：Ｔ_T