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2020:11:02:10:19:41

品川でハラハラドキドキ。「竜の道」はちょっと泣ける仕返し劇。

2020.11.02

COLUMN

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この夏に放送された「竜の道~二つの顔の復讐者」(フジテレビ系列、7-9月)は、一卵性双生児である竜一(玉木宏さん)と竜二(高橋一生さん)が、両親を死に追いやった極悪社長に復讐を果たすドラマ。最後は、目的を遂げながらも切なく悲しい結末となり、涙なしには見られない、半沢直樹とはひと味違った仕返し劇となりました。

品川と縁が深いドラマ
超憎たらしいキリシマ急便社長役を好演したのは、品川区出身の遠藤憲一さん。その本社として、しばしばビル外観や玄関周りなどが映し出されたのは、区内で最も頻繁にロケが行われるスポットの一つ、大森ベルポート。このドラマ、少なからず品川と縁があるようで、なかでも一番の注目は、第4話で出てきた目黒川に架かる橋や川沿いの道、公園でした。場所は、旧東海道・品川宿周辺で、観光地や散策路としても人気のエリアです。

竜一と竜二には、血はつながっていないものの、仲のいい妹の美佐(松本穂香さん)がいます。彼女も上京して教師をしていたのですが、4話では、キリシマ急便社長の娘が手配したホスト2人に追いかけられ、襲われかけます。

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1度目は、朱色の欄干が美しい鎮守橋を走って逃げ、渡ったところで右に曲がって目黒川沿いを東(天王洲アイル方面)へ。隣の品川橋北詰を通過し、もう一つ隣の新品川橋をくぐるトンネルを抜けて、どこかの神社に逃げ込みます(オタクsearchの結果、鎮守橋を渡って左に行った「稲荷神社」末社でロケしたことが判明)。
2度目は、トンネルで待ち伏せられ、すぐ近くにある北浜公園で捕まりそうになりますが、すんでのところで竜一に助けられます。
実はこの撮影、しなロケが道路や公園の使用などで協力し、714日に行われたのです。

新品川橋をくぐるトンネル
北浜公園

「しながわ百景」があふれる街

美佐が逃げた鎮守橋は、由緒ある荏原神社の参道でもあり、「鎮守橋から新緑の荏原神社を望む」風景は、しながわ百景にも選ばれているほどの美しさ。また、毎年6月に行われる「荏原神社の天王祭」も同じくしながわ百景で、春の目黒川の桜とあわせて品川宿の有名スポットなのです。

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隣の品川橋は、石灯籠風の親柱がシンボル。竜の道でも、追いかけるホストがこの前を走っていました。南詰には旧交番があり、「過保護のカホコ」(日本テレビ系列、2017年)などのドラマで使われています。また、この橋は旧東海道の筋で、北品川と南品川の境目。北品川方面に行けば、「聖跡公園(本陣跡)」や「旧東海道のにぎわい」など、一方、南品川方面にも、「天妙国寺の山門と無縁仏」や「品川寺(ほんせんじ)」ほか、しながわ百景がたくさんあって見どころいっぱい。古い家並など江戸情緒も味わえます。

品川橋
旧交番

どこから見たらいいのとお迷いの向きには、「品川宿交流館」での情報収集がお勧め。品川橋から北品川方面へ1分ほど歩けば右側に。ここは地元の皆さんによるまちづくりの拠点であり、気軽に利用できる無料休憩所にもなっています。品川宿に関してなんでも分かるうえ、なぜか駄菓子屋さんまであって、聞けば親切に教えてくれるスタッフの皆さんとの下町的な交流も楽しいのです。

品川ロケの大作映画が公開

話題を大森ベルポートに戻します。ここはドラマなどのロケがあまりに多く、見ていても気がつかないことも。今年だけでも、竜の道のほか、「絶対零度」「10の秘密」(ともにフジテレビ系列)、「MIU404」(TBS系列)に出てきました。そして、どうやらここでロケされた話題の映画が、まもなく封切られるようです。波多野貴文監督作品、「サイレント・トーキョー」で、予告編に大森ベルポートのアトリウムが出てきます。クリスマスイブに東京で連続爆破テロ事件が起きるというサスペンス・エンターテインメント大作らしく、「第一事件現場・恵比寿」のファッションビルに見立てた大森ベルポートのアトリウムに、約12メートルのクレーンを入れ、2日間で約400人ものエキストラが参加して撮影が行われたそうです。
出演は、佐藤浩市さん、石田ゆり子さん、西島秀俊さんほか豪華キャスト陣。アトリウムがどんな風に変身しているのか、124日の公開が待ちきれません。

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品川ウォーキングライター・キタロー
台本業(テレビ・ラジオ、映像、イベントほか台本ならなんでも)
ギャグ系を中心に雑誌ライター歴もそれなりに長い
得意技は「オタクsearch

イラスト:T_T

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