ピュアで伸びやかなボーカルと、繊細かつポップなメロディで人気を集める男女2人のユニット「コアラモード.」。お二人のSNSでの「ある発言」をきっかけに、新曲のMVを全編品川区で撮影することになりました! 今回はMV撮影記念として、インタビューを前後編でお届けします。
結成10年目。曲作りは「化学反応」
――コアラモード.結成のきっかけと、メジャーデビューまでの経緯を教えてください。
小幡康裕さん(以下、小幡) 出会ったのは12年くらい前。共通の友人から「歌のうまいボーカルがいるよ」と紹介してもらったんです。その友人と3人で一緒にバンドを組んだ時期もありましたが、一度解散してソロ活動に移りました。そんな中、あんにゅからサポートを依頼されることが増えて、2013年に改めて2人でユニットを組もうという話になりました。
僕たちは2人とも横浜出身で、今も大事にしています。それで2014年に、新星堂の神奈川県内限定シングル「メモリーズ」でインディーズデビューしました。メジャーデビューしたのは、その翌年。2015年2月にリリースした「七色シンフォニー」は、「四月は君の嘘」というテレビアニメのオープニングテーマにもなりました。
あんにゅさん(以下、あんにゅ) 知り合ってからそんなに経ちましたか! 小幡さんとは学年が3つ違いですが「気心の知れた親戚のお兄さん」という感覚です。
――コアラモード.というユニット名は、一度聞いたらなかなか忘れられません。
あんにゅ 私は普段からマイペースで、学生時代に「コアラみたいだね」と友人から言われたことがあって。「のんびりしたモード」というイメージと、洗練されたという意味の「アラモード」、それにCompanyの略語のcoを合わせました。
――お二人とも作詞、作曲を担当されています。どんな時、どんな場所で曲作りをしているのでしょうか。
あんにゅ 散歩している時に思いついたり、お風呂に入っているときに思いついたりします。お風呂でメロディが閃いたら、とりあえず飛び出してスマホに急いで録音することもあります(笑)。楽曲制作は自分の部屋で、出来上がったものを小幡さんに共有することが多いですね。
小幡 それぞれに素材を作って持ち寄ることも多いです。AメロとBメロを僕が書いて、それにあんにゅがサビをくっつけてくれるとか。
あんにゅ 困ったときに相手に投げて化学反応を待つ、みたいなところもありますよね。
――お二人がそろうことで、それぞれのクリエイターとしての魅力が最大限に引き出されるんですね。
あんにゅ 小幡さんの曲って、出会った当初は切ない楽曲が多いと思っていたんです。ところが、「心の中に少年がいるのかな?」と思うくらい、だんだん親しくなるうちに、かなり爽やかでポップな曲を書くセンスがあると気づきました。ピアノ、ドラム、ベース、ギターと、小幡さんはなんでも弾けるし、アレンジができる。クオリティが高いクリエイターだと思います。
小幡 あんにゅの魅力は、なんといってもボーカリストとしてのパワーです。それに、歌詞にもメロディにも、いい意味で「嘘がつけない」。僕もコアラモード.結成当初は「20代前半の女の子の気持ちをイメージして書こう」と意気込んでいましたが、あんにゅが今感じていることをそのまま書いてもらうことで、曲がより魅力的になるんです。
コアラモード.イチオシ! 西小山の餃子と大井町のメンチカツ
――横浜にゆかりがあるお二人ですが、実は品川区にもご縁があったとか。
あんにゅ 以前、仲の良いイトコが西小山に住んでいたので、よく遊びに行っていたんです。イトコの家の近くにあった「丸吉飯店」というお店の餃子が大好きで、行くたびにテイクアウトしていました。とにかくおいしくて、大きくて、安い! お隣の駅の武蔵小山の商店街も好きです。アーケードの雰囲気がいいですよね。おいしそうな店を眺めながら、結局最後は丸吉飯店に行ってしまうのですが。私の母もその近辺で生まれたそうで、なんとなくご縁を感じています。
小幡 横浜から品川って近いんですよね。だから隣町みたいな感覚。僕も小さい頃から「しながわ水族館」によく通っていました。水の生き物が好きなので、動物園より水族館派。しながわ水族館周辺は、公園や水辺が近く、とてものどかな雰囲気で癒されます。
大人になってからも、男友だちと連れ立って水族館に行くことがあります。先日、水族館帰りに友だちに連れて行ってもらった、大井町の「ブルドック」という洋食店には衝撃を受けましたね。「デカくてうまい」と話に聞いていたけれど、その通り。25cmあると言われているメンチカツを頼んだのですが、ジューシーさに驚きました。「ブルドック」のある「東小路」の風情がある雰囲気も気に入りました。
あんにゅ 大井町といえば、初めて自分のお金でギターを買った場所なんです! 「シブヤ楽器店」というお店を知り合いに勧めてもらって、駅からお店までの道のりをワクワクした気持ちで歩いたのを今でも覚えています。懐かしいな……「ブルドック」も今度行ってみようかな? 私でも食べきれそう?
小幡 あんにゅは少食だもんね。でも味は間違いないから、一度食べてみたほうがいい!
小幡さん、あんにゅさんのTwitterを見た品川区が、MV撮影を持ちかけたことから、新曲のPV撮影、そして品川区とコアラモード.との新たなる縁が誕生しました。
インタビュー後編では、新曲「ビデオテープ」に込められた思いとMV制作秘話などについて伺います。